レンタルサーバに容量無制限のプライベートストレージを構築しよう

容量無制限のプライベートストレージを構築

ownCloud や、Nextcloud を使うことにより、Dropbox や GoogleDrive、OneDrive のようなオンラインストレージサービスを、自分のプライベートな環境や、自分で契約したレンタルサーバ上に構築することができます。

このページでは、レンタルサーバ上に ownCloud 又は Nextcloud のサーバを構築するための情報についてまとめています。

目次

  • ownCloud(Nextcloud)の主な特徴
  • ownCloudの主な利用用途
  • 必要なサーバスペックやミドルウェア要件
  • ownCloudの構築におすすめのレンタルサーバ

ownCloud(Nextcloud)の主な特徴

ownCloud は、ウェブサーバ上にオンラインストレージを構築するためのソフトウェアです。
オープンソースで開発されていますので、誰でも無料でインストールすることができます。

Nextcloud は、ownCloud よりも、もっと自由度の高いファイル管理をテーマに、ownCloud よりフォークしたソフトウェアです。

基本的な機能は、ownCloud と変わりませんが、ownCloud では、エンタープライズ版(有償版)でしか利用できなかった機能が使えたりと、プラグインや拡張機能が豊富です。

  • 大容量で無制限のファイル共有
  • URL発行による共有(匿名ダウンロード・アップロード)
  • 複数ユーザ、グループアカウントの作成
  • PC、サーバ間のファイル同期
  • 外部ストレージ連携機能(SMB/CIFS,S3,GoogleDriveなど)

ウェブブラウザ(WEBUI)接続でのファイル管理のほか、デスクトップクライアント同期アプリベースでのファイルアップロードも行えます。

シンプルな画面で直感的な操作でファイルを管理することが可能です。

ownCloud ファイルアプリ画面

ownCloud ファイル管理画面

サーバのHDD容量の許す限りファイルをアップロードすることが可能。複数のユーザを作成し、ユーザやグループ毎にクォータを設定することもできます。

外部ストレージ連携アプリを使えば、個人の GoogleDrive や Windowsファイルサーバとの接続、AWS S3 との接続も可能。※ownCloudが各ストレージサービスとのHubとなるようなイメージ。

ownCloud 個人設定画面

ディスク容量の許す限りファイルアップロードし放題!

ownCloudの主な利用用途

ownCloud/Nextcloudは次のような使い方が可能です。

  • 個人用のプライベートストレージ
  • プロジェクトメンバーとのファイル共有
  • 顧客への請求書、ドキュメントの送付(ユーザ間共有、URL発行)
  • ファイルの外部公開(メールアドレス指定、URL発行)
  • ファイルやレポート回収機能(学校、研究機関)
  • 学生、教職員向けのクラウドストレージサービス

必要なサーバスペックやミドルウェア要件

root権限付きのLinux系OS、Apache 又は Nginx、PHP7.0以上、MySQLの環境が最低限必要です。
※共用レンタルサーバにもインストールすることは可能ですが、php-ldap や php-smbclient などの必要なモジュールや、cronの設定、管理コマンド(occコマンド)の利用ができなため大幅に機能が制限されます。

サーバの推奨スペックは、CPU2コア、メモリ2GB程度から。
利用用途や人数・規模に応じて必要スペックは増減しますので、利用人数が多い場合にはサーバのサイジングは必要です。

ほぼ自分一人で利用するようなケースであれば、CPU1コア、メモリ1GB未満でも充分に動作します。

ownCloudの構築におすすめのレンタルサーバ

さくらのVPS

プラン名 さくらのVPS 8G
CPU 仮想 6 core メモリ 8GB
容量 HDD 800GB or SSD 200GB
選択可能OS CentOS7, Ubuntu16, 他
転送量制限 無し 試用期間 2週間
月額料金 7,776円~ 初期費用 8,640円

おすすめのポイント

サーバスペックに比べて価格の安さが抜群!
1台でのオールインワン構成を考えた場合、メモリは8GB、HDDディスク容量は800GBもあれば、通常のビジネスユースでの利用に求められる要件はクリアできるでしょう。(※20~50名程度での利用を想定)
ディスク領域に800GBも必要のない場合は、200GBのSSDへの変更も可能です。

複数インスタンスによる冗長構成が可能
インスタンス間で1Gbpsローカル接続が可能なので、WEB+DBなどの複数台構成での構築も可能です。WEBとDBを分離させることでディスクIOPSの分散や、ボトルネックとなりやすいWEB(AP)サーバの冗長化など構築の選択肢に幅があります。
※WEBを複数台構成にする場合には、要ロードバランサ(HAproxy)

1つのインスタンスの最大は、32GBメモリで、HDDはなんと3,200GB!
3.2TBものディスク領域を使えるサービスはなかなか無いです。これで足りない場合は、物理サーバか、AWSのようなクラウドサービスを検討されるといいでしょう。

個人用のサーバとしても最適
個人のプライベートストレージ用途としては、2Gプラン(メモリ2GB、HDD200GB 月額1,700円程度)がかなり優秀です。費用を抑えたい方は、1Gプラン(メモリ1GB、HDD100GB 月額980円程度)でも問題なく動きます。

2018年6月1日